東日本大震災被災地復興支援活動

盛岡YMCAの取り組み

■2011年度
 3月18日 日本キリスト教団宮古教会の協力により、復興支援活動を開始しました。当初の活動は瓦礫の撤去、ヘドロの除去が主な活動でした。阪神淡路大震災の際、復興支援活動に携わった佐久間眞人主事が日本YMCA同盟から派遣され、初期の活動体制を整えて下さいました。その後大阪YMCA OBの池田勝一さんが初代所長として、横浜YMCA職員の大塚英彦さんがディレクターとして着任し長期にわたる支援活動がスタートしました。
富士ワイズメンズクラブから軽トラック、滋賀の長浜ワイズメンズクラブからは4WDのワゴン車が寄贈され避難所、仮設住宅でのレクレーション、焼きそば等のお振舞を積極的に展開していくことが出来ました。

■2012年度
 横浜YMCAから大谷昭雄さんが所長として大阪YMCAから木田泰之さんが副所長として着任しました。広島YMCAからの大口の寄付により7月には宮古教会の隣地を賃借し2階建てのセンターをプレハブで建設しました。建設にあたっては、宇都宮東クラブの岡田さん、もりおかワイズメンズクラブの大関さんのご尽力により立派な施設が短期間で完成しました。2年目の活動は、仮設住宅でのお振舞に加え、地域のお祭り、イベントへの積極的な参加を行いました。また、仮設住宅への引っ越しの手伝い、草刈り等新たな活動も加わってきました。

以上

■2013年度
 木田泰之さんが所長となり、仙台YMCAから斎藤勉さんが副所長として着任しました。ヘドロの除去や、瓦礫の撤去、仮設住宅でのお振舞といった活動から「宮古を愛する子どもたちの育成事業」として未来を担う子どもたちの育成にその活動の重点を移していきました。具体的には、毎月の野外活動「アドベンチャークラブ」の開催、週1回のサッカー教室を宮古小学校校庭で行いました。また、夏休み中津軽石小学校での「短期集中水泳教室」など、通常YMCAが行っている活動を宮古でも積極的に展開していきました。

■2014年度
 木田泰之所長が帰任し、斎藤勉さんが所長となりました。この年よりボランティアセンターは常勤が一人体制をなりました。マンパワーが減少する中、地元のボランティアの皆さん、被災地にクライマーを派遣する会の皆さんからのサポートにより、前年と同様の支援活動を展開することが出来ました。閉伊川大学校、東京海洋大学とコラボした「ヤマメの採卵体験」など森、川、海に恵まれた宮古の地域を生かしたプログラムを実施することが出来ました。

■2015年度
 斎藤勉所長が仙台Yに帰任し、宮古ボランティアセンターはスタッフレスとなりました。盛岡Yから通いもしくは、プログラムの前日宿泊で、復興支援活動を継続していきました。また、宮古ボランティアセンターの土地所有者が土地の売却を決定したため、ボランティアセンターを移転することとなり、2年間使用したプレハブのボランティアセンターは解体することとなりました。資材は鍬ケ崎地区で被災した七滝湯のオーナに寄贈しました。新センターの移転先は市内田の神地区で、同じく移転計画中の宮古教会のすぐそばになりました。宮古を愛する子どもたちの育成事業と並行して、高校生ボランティアの育成に力を入れた1年となりました。

■2016年度
 8月30日、岩手県沿岸を襲った台風10号の被害で宮古市中心部は大規模な水害に見舞われ、約1,300名の避難者が発生しました。宮古市は激甚災害地域に指定されました。盛岡YMCAは、① 9月3日~4日 ② 9月11日~12日とワークキャンプを開催し、ヘドロの除去等作業を行いました。盛岡YMCAの職員、学生リーダー、被災地にクライマーを送る会が終結し、震災当初と同じ作業を行いました。また、学生YMCAと盛岡YMCAのリーダーの交流を宮古を通して行い、学Y,リーダーの共同企画によるプログラムを開催しました。

■2017年度
 サッカースクール、野外活動を中心に盛岡からスタッフ、リーダーが通う形で、支援活動を継続しました。目標としていた10年間の活動継続を実現するため、経費の節約を図り田の神の宮古ボランティアセンターの閉鎖を行いました。これ以降、完全に盛岡からの通いによるプログラムの継続に移行することとなりました。

■2018年度
 5月、6月の野外活動を終え、8月のサマーキャンプの開催を準備する中で、YMCAのキャンプを開催するにあたり旅行業に登録する必要が生じ、登録が完了するまでの間開催を自粛しました。震災復興支援活動は、毎週火曜日のサッカースクールに限定されるようになりました。

■2019年度
 盛岡YMCAは旅行業登録を行い、宮古においてサマーキャンプを開催することが出来ました。しかし、盛岡YMCAのマンパワーの不足もあり、毎月の野外活動は、行うことが出来ず、サッカースクール中心の活動となりました。

■2020年度
 閉伊川大学校、東京海洋大学等のコラボでの環境学習を目的とししたキャンプの開催を準備をしていましたが、新型コロナウィルスの感染拡大のため、開催ができなくなりました。 こうした中でも毎週火曜日に開催しているサッカースクールは年間を通して継続することができました。

■2021年度
 宮古教育相談会
 沿岸の復興のために教育現場で尽力されている先生方、関係の方々を少しでも応援できるようにと、植草学園大学 名古屋恒彦教授(NPO法人盛岡YMCA理事)が中心となり2021年3月からスタートしました。2021年度は、6月26日、10月23日、3月5日と3回開催することができました。宮古だけではなく、久慈や大船渡など沿岸で勤務する、岩手大学ボランティアサークルOB、OG、岩手大学教職員OBを中心に今日的な教育の話題や現場での授業作りを語り合っています。

 Amazon future engineer(AFE)in 宮古
11月13日、14日の2日間、イーストピアみやこ市民交流センターでプログラミング体験会を開催しました。宮古市内の小学校5年生から中学2年生までの8名が参加し、10名の大学生ボランティアリーダーから、プログラミングの基礎を学び、オリジナルのホームページを作成しました。この企画の中心となったのは、村上詩織さん(こんぶリーダー)、長澤実花さん(りんりんリーダー)。二人とも宮古出身の学生です。